ネコとホセ

週末は映画「岩合光昭の世界ネコ歩き」とホセ・カレーラスのリサイタルを鑑賞した。

撮影者とネコとの信頼関係が伝わってきて素晴らしい。
一年にわたって定点観測すると、世代の移り変わりの物語が得られるのだということが分かる。我々はネコたちにも(自分たちと同じように)名前を付けて個体識別しようとするが、それも追いつかないくらい次々と世代交代していく。
あくまで映画としてほのぼのした雰囲気で統一したかったからなのか、ナレーションが一部省略したり言及しないようにしている様子が面白かった。途中でいなくなったネコがいて、死んでしまったのかもしれないけど、そこには深入りしなかったり、明らかに画面に何度も映っているのにとくに取り上げないネコがいたり、生まれた子猫の父親が誰なのかについて触れなかったり・・・小さな子どもも観る映画だろうからね。大人は察しがつくことはわざわざ説明することはない、ということなんだろう。

夜は打って変わって、ヒトの営みのある一つの粋。
三大テノールの一人とも言われるホセ・カレーラス。

司会もMCもなく、進行自体は淡々としている。美しいものにただ耳を傾ける素敵な時間だった。
アンコールでは5曲も歌ってくれ、茶目っ気のある彼の人柄も感じられた。熱心なファンも多く来ていたようだ。
ホセ・カレーラスはバルセロナ出身の方なのね。ロビーのグッズ売り場ではカタルーニャへのチャリティ(独立運動のための資金か)を謳っていたし、カタルーニャの旗の意匠をあしらった横断幕を見せていたファンもいた。政治的にホットな話題に意外なところで触れた。

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